「新人歯科衛生士を人財・戦力にする講座」第1回セミナーレポート

「新人歯科衛生士を人財・戦力にする講座」

第1回「動かない新人を人財にする」
2014年2月16日(日)13:00~15:30

講師:藤田菜穂子先生

講師:藤田菜穂子先生

「新人歯科衛生士を人財・戦力にする講座」
第1回「動かない新人を人財にする」が開催されました。
本セミナーは実際に受講されてみると、スタッフ以上に院長にも思うことが多い内容になったようです。受講後、「スタッフに聞いてもらいたいと思い受講しましたが、実際には私自身のためになりました」というメールも届きました。また、セミナー修了後も他院の衛生士さん同士で話し込む姿も見受けられ、予定受講人数を下回っての開催でしたが、セミナー後の反響は十分な成果を感じさせるものでした。このような成果も講師の藤田さん、そしてサポーターの“きら歯科医院”の院長とスタッフのストレートに伝える力によるものです。

会場の様子

会場の様子

~seminar keyword “Gossip & Be-with”~
Gossipとは、「当事者が責任をとれない所でその人の話をすること」と講師の藤田さんは定義付けしていました。考えてみれば私たちの会話の多くはゴシップで成り立っているのではないでしょうか。日本の社会生活ではゴシップという概念は希薄でメディア用語のように思っている向きもありますが、井戸端会議などは日本版ゴシップと言えるでしょう。ゴシップは世の中に渦巻いていますが、取り分け歯科医院では日常化されていて、スタッフが一番まとまる時は、院長に対してゴシップする時かも知れません。ゴシップから起こる流れは、「院長に言っても聞き入れてくれない」→だったら「スタッフ間で面白可笑しく話してストレス発散」→すると「院長批判の先鋒がスタッフリーダーに」→そのうち「陰口大将の陰口を言うスタッフ出現」→「組織コミュニケーションの崩壊」というケースもあります。ゴシップで盛り上がっている医院は、必然的に患者さんのことでスタッフ間の会話が減り、患者さんに対する情報がスタッフ同士で共有できなくなります。そんな医院の雰囲気を患者さんは敏感に感じとっていて、次第に医院から離れていきます。経営不振の始まりです。ゴシップの芽を摘み取ることが上昇経営の第一歩です。余談ですが、私の同級生の企業経営者が「足下の草を抜け」を社是としています。“足下の草”とは、まさにゴシップとも思えます。

きら歯科クリニック 吉良信史先生

きら歯科クリニック 吉良信史先生

その他にもBe-withの気持ち、「一緒にいるよ」が大切。講師藤田さんの話に、以前読んだ小説、村上龍氏の『心はあなたのもとに』を不意に思い出しました。この小説のサブタイトルは、“I’ll always be with you, always” です。スタッフにこんな感情になった時は、医院経営は順風満帆、医院にいる事自体が楽しくて仕方がないことでしょう。まさに院長として至福の瞬間、院長になったからにはぜひこんな経験をしていただきたいと思います。